twitter ■お問い合わせ当サイトへのリンクサイト仕様

現在位置 > LostTechnology > 使用感 > LC20-C1

LC20-C1

SHARPの20型液晶テレビAQUOSの初期の製品です。液晶といえばSHARPのが評判がよく、実際液晶の中ではきれい。用途を限定していればいい製品といえますが……。

省スペース

実はデザインが好きじゃないLC20-C1だったりします。奥行きは10cmありません。テレビスタンドが結構奥行きありますが、取り外せるし、壁掛けも可能(壁掛けはある程度以上の重さになると建物の施工段階から対策していないとダメですが)。部屋を広くできるし、何よりも20型なのに片手で持てる程度の重量。好きな場所に手軽に動かせるのは便利だといえます。入力は3系統でS端子/RCA端子、D1端子、RCA端子。入力系統は豊富というべきか、制約が多いというべきか難しいところです。人によってはD1端子のみの入力2が厳しいでしょうし、入力3がS端子なしというのも悩ましく思えます。省スペースのためには仕方がないのでしょうかね。まあ、入力系は切り替え器を導入すれば済むので、たいした問題とはならないでしょう。そんな制約よりも、消費電力は同サイズの通常のブラウン管のテレビと比べて半分程度という維持費のほうが魅力的です。テレビを見る時間が長い人はかなり電気代が変わってくるでしょうね。

デメリットは?

液晶テレビはメリットも多いですが、デメリットには注意する必要があるでしょう。まず最大の問題は視野角です。左右は意外に我慢できる範囲の広さの視野角がありますが、上下角は我慢できる範囲はかなり狭いと思います。液晶テレビを購入しようと検討している人は、上下方向の色の変化をチェックしたほうがよいでしょう。それと液晶というのは色再現性がいいとはいえず、アニメやゲームのように微妙な色遣いをするようなものを表示するには少々厳しいかもしれません。特にバックライトの関係上、完全な黒が出せないのは少々つらいところ。寝室に置く場合やこだわるホームシアターにはあまり向かないかもしれません。色だけでなく、反応速度も問題となる場合があります。動きの激しいシーンだと、液晶の残像が残ることがありますね。慣れれば気にならない人もいると思いますが、大画面になるほど気になりそうです。ドラマなどは問題ありませんが、スポーツや音楽PVなどは厳しいと感じます。ゲームに至っては非常にツライかもしれません。

購入からわずか1年半でプラズマテレビTH-42PXS10の買い足しとなったのは、視聴チャンネルの変化から音楽PVを多く見るようになったのと、ライブのDVDも4:3から16:9へ主流が変わりつつあるような気がし、4:3のテレビでは映像が小さくて悲しい思いをすることが増えたからだったりします。

4:3のテレビで16:9の映像を表示させると、上下に黒帯がついて映像部分はかなり小さく表示されてしまうのです。

個人的な感想

消費電力は増えますが37型以上の製品ならば迷わずプラズマテレビを選択したほうがよいでしょう。主用途が地上波の視聴でDVDや映画は興味なしというのであれば液晶もオススメだと思います。

なお、プラズマテレビ(PDP)は消費電力が激しく、液晶は省電力という認識があるんじゃないかと思いますが、その認識は間違いです。電力計を見ていると、ブラウン管や液晶はどのような映像を表示しても消費電力はほぼ同じですが、プラズマテレビ(PDP)は暗部の多い映像では消費電力が半分程度に下がったりするなど、かなり最大消費電力と実際の消費電力が一致しません。用途によってかなり変化してきます。DVDを見るためのホームシアターであれば、暗いシーンの映像が結構多めな映画鑑賞用途では、液晶テレビよりもプラズマテレビのほうが同じ画面サイズならば結果的に省電力や同程度という可能性もあります(同じ画面サイズで比較する場合)。ブラウン管のテレビ同様、どの角度から見ても同じ色に見えるプラズマテレビのほうが満足度がかなり高くなるかもしれません。バラエティなど、普段の利用がテレビ視聴の割合が高いならば、消費電力は液晶のほうが有利です。

維持費が少なくなるのが望みで、テレビを見るのがメインという人は液晶テレビでOKでしょう。DVD視聴メインとなると、比較が難しい維持費よりも色再現性などを考慮してプラズマテレビのほうがよいかもしれません。

企業戦略的には他社に先駆けてブラウン管から一気に液晶へ移行してブランドイメージを確立したのでAQUOSは大成功だったんじゃないですかね。LEDでも大胆に低価格で乗り込んだのも液晶テレビと同じように照明のシェアを奪う企業戦略でしょう。