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Diskeeper 2008

リアルタイムデフラグ機能を実装して、断片化(フラグメント)が発生したら自動的にそのファイルの断片化解消(デフラグ)を行なうというのが売りの製品です。Windows標準のデフラグよりも早く、リアルタイムデフラグ機能が実装されていることが本製品の特徴となっています。他社製品との差別化はリアルタイムデフラグ機能というわけですね。

使用感

とりあえず「Professional」版を購入して使ってみたのですが、これはなかなかクセの強い製品のようで……。WindowsXPのデフラグと比べて速いとはいえ、それまで使っていた『PerfectDisk 7.0』と比較するとその速度面のメリットはほとんどなしという感じ。おそらくは、市販のデフラグ製品をすでに使っている人や、無料の速いデフラグソフトを使っていたら感じられるメリットはほとんど感じられないのではないでしょうか。となれば、リアルタイムデフラグ機能が気になるところです。

英語版となりますが、一応、Windows標準のよりも高速なデフラグで無料なソフトウェアへのリンクを以下に用意しておきます。

肝心な本製品のリアルタイムデフラグ機能のほうですが、動作仕様が微妙なものとなっていました。断片化が発生した部分だけをデフラグするというのであればよいものの、ファイルの削除などで空き領域が増えると、ディスク上の前のほうに詰めるためのデフラグを行なってくれるようなのです。断片化がないならばディスクのパフォーマンス的には変化がないからデフラグしなくてもよいわけで、個人的には動かさないでくれよと思う部分といえます。その処理が行なわれることで、大きなファイルを消すごとにデフラグが行なわれて無駄にハードディスクのアクセスが増えていました。いつもハードディスクをアクセスしているという感じで、USB接続などの外付けだとハードウェアの切り離しが困難になるケースもありましたね。

実際に大きな問題としてどのようなことが起こるかというと、自分の場合には1GBオーバーなどの巨大なファイルで副作用がよく出ました。処理に時間が掛かる大きなファイルだから副作用が出たとみるべきで、ファイルサイズが小さければ問題ないとは言い切れないものであります。具体例は本ページの末尾に記してありますが、そういうこともあるので自分は3カ月ほど使っただけでアンインストールして『PerfectDisk 7.0』に戻ってしまいました。今後のバージョンアップで改善される可能性はあるので、メジャーバージョンアップがあれば直っている可能性はあるかもしれません。

なにはともあれ、最近のPCで利用者が多くなっているであろうテレビ番組の録画を実行すると1GBや2GBなんてファイルはよくできますが、そういった大きなファイルをリアルタイムデフラグ機能で処理されていると問題が起こることがあるわけですね。テレビ番組のファイルを例にして実際に起こったことを記すと、見終わったからもういらないやとファイルを削除しようとした際に、この製品がデフラグ中でファイルの削除に失敗してエラー表示となることがあります。すぐに容量を確保したくて削除した場合はデフラグが終わるまで削除できずに空き容量の確保ができなくて困るわけですが、それよりも問題なのはそのエラーが起こったら、chkdskを実行しないと空き容量が回復しない現象が起こるケースもあるということ。

まあ、古くからPCを利用している人ならばデフラグの仕様上起こりうるのは予想できるかもしれませんが、気付かないとその巨大な容量を予約領域とされてしまい、普段は使えなくなってハードディスク容量が減ってしまいます。心当たりがある人はドライブのプロパティのツールからエラーチェックを行なうか、コマンドラインからchkdskを実行しましょう。それと、リアルタイムデフラグは誤って削除したファイルをファイル復旧ソフトで復元しようとしても、リアルタイムデフラグによってファイルのあった部分にデータを上書きされて復元できなくなる可能性もある点に留意しておいてください。

本製品の最大の特徴となる部分に問題があるとはいえ、おそらく1GBオーバーとなるような大きなファイルを扱わない環境では、リアルタイムデフラグ機能はかなり役立つと思われます。実際、各ドライブのフラグメントがない状態が続いていましたから。ただし、クリティカルに問題に当ると痛い目に合う可能性があるので気をつけてください。自分はInDesignで上書き保存したファイルがたまたまリアルタイムデフラグ機能でデフラグされていて保存時にエラーが返ってきて、ファイル保存でエラーが返ってくることを考慮していなかったのか(それともたまたまなのか)InDesignがフリーズして2時間の作業結果を失うといったことがあったことを記しておきます。その時は保存ファイルが空(0byte)になって死ねました。それが原因で『Diskeeper 2008』をアンインストールしたんですけどね。なんという不幸……。orz