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ロゴを除去する編集方法

画面の右上に放送局のロゴが入ってしまうのを嫌う人もいると思います。ここでは「MP4でビデオ保存」の編集過程でロゴを除去するための具体的な手順を紹介しましょう。

ロゴデータを作成する

透過性ロゴ フィルタおよびロゴ解析プラグインをダウンロードして解凍し、AVIUTLと同じフォルダに入れてください。放送局のロゴは今のところ固定なので、各放送局ごとにロゴデータを一度用意すれば、同じ局のほかの番組に使いまわしても大丈夫です。したがって、次回からはロゴを取り除く編集作業のみでよくなります。

まずはロゴ解析を行なう前に準備を行ないます。AVIUTLの設定からフィルタ順序の設定にあるビデオフィルタ順序の設定を開いてください。上に移動ボタンを使って、ロゴ解析と透過性ロゴをフィルタの優先順位で最も高くなるように設定します。

次にロゴを除去したい番組のCMカット編集を行なってください。この時「MP4ファイルにチャプター情報を埋め込む」の手順でチャプター情報を作成しておきます。これはロゴのフェードイン/フェードアウトはCM境界部分にあるため、チャプターをクリックするだけでそのシーンへ移動できるので編集やロゴが消えたかの確認をする際に便利だからです。CMカットが終わったらチャプター情報を保存し、ファイルから編集プロジェクトの保存を実行して、CMカットをした状態を保存しておきます。

それではロゴ情報を取得する作業を行なっていきましょう。CM境界部分のチャプターをクリックして、ロゴがない部分やフェードイン/フェードアウトしている部分を削除していきましょう。すべてのフレームが通常のロゴだけになったら、設定からロゴ解析の設定を選んでください。位置X位置Yでロゴの左上位置を指定し、高さでロゴの範囲を指定します。ロゴが囲まれるようにしましょう。例はBS11のロゴですが、ほかのロゴでも手順は変わりません。

ロゴの範囲の指定が済んだら、ロゴ解析ボタンを押して解析を行ないます。ロゴデータはサンプルとなる枚数が多いほど正確となるため、1つの番組のすべてのシーンを対象にロゴの解析を行ないます。そのためにロゴのない部分や正確な情報が得られないフェードイン/フェードアウト部分を削除しておくことが必要となるわけです。有効サンプルが8000~10000フレームもあればほぼ正確なデータが得られると思います。CPUの性能によっては膨大な時間が必要となりますが、一度作っておけば使いまわせるので解析範囲を狭めて時間短縮させようなどとは考えないほうがよいでしょう。

1番組からの取得では有効サンプルが5000フレーム程度になることもあります。ロゴ情報の精度に不安を感じるようであれば2番組以上のデータからロゴ情報を解析してください。

解析結果の画面が出たら、ロゴ名を指定して保存ボタンを押してロゴ情報をAVIUTLと同じフォルダにファイルとして保存しておきましょう。保存したら送信ボタンを押して透過性ロゴにロゴ情報を送り込みます。

ロゴのデータを取得したら、保存しておいたCMカット状態のプロジェクトファイルをファイル編集プロジェクトを開くで読み込んで次へ進みましょう。

なお、以下はどれぐらいきれいに消えるのか検証用に作成してみたロゴのデータです。TSと書かれているリンクのロゴデータはFriio/PT1/HDUSで録画したデータの検証に使ってみてください。CPRMのほうはDIGAのXPモードで録画した番組を取り出したデータの検証用となります。TSだとほぼ完璧に消えるようですね。CPRMも希にちょっとノイズが出てしまう程度に消えています。アナログキャプチャー時代は消さないほうがいいかも……という結果も多かったんだけど。デジタルの今ならばすばらしい結果を見ることができるのではないでしょうか?

ロゴデータ
放送局データ
TV TOKYOTS CPRM TS(TV TOKYO 50th)
フジテレビTS CPRM
日テレTS
テレ玉TS CPRM
TOKYO MXTS
BS-TBSCPRM
BS日テレCPRM

ロゴを取り除く編集作業

設定から透過性ロゴの設定を選び、設定画面を表示します。オプションボタンの左にあるロゴ選択で消去したいロゴのデータを選択しましょう。毎回これを選ぶのが面倒だと感じた場合は、プロファイル機能を使って放送局ごとに設定を作っておくとよいと思います。

ロゴの除去は、まず透過性ロゴの設定画面右上のチェックを解除してフィルタを無効にし、チャプター情報を利用しながらロゴのないフレームを探していきます。ロゴのない部分を範囲選択し、編集から選択範囲を新しいプロファイルにするを実行してください。これでその部分は透過性ロゴフィルタを使用しない設定になるので影響を受けません。

ロゴのフェードイン/フェードアウトがない放送局であればあとは右上のチェックをつけてプロジェクトの基本プロファイルに透過性ロゴのフィルタを適用してあげれば、ロゴが消えるはずです。チャプター情報を利用して、CMを除去した周辺部分をシークしてロゴが消えているか確認します。ミスしていたらその部分を修正しましょう。あとは普段と同じようにMP4やAVIに出力すれば作業は完了です。

問題となるのは、フェードイン/フェードアウトの処理が行なわれている放送局(TBS)です。1~2フレームのフェードイン/フェードアウトであれば楽ですが、10~15フレームで行なっている放送局もあるので手間は放送局ごとに変わってきます。1フレームだけロゴが薄くなる場合は、テンキーの5キーを押すと簡単に消えることもありますので範囲選択をして別プロファイルにする前に試してみるとよいでしょう。消えなかったり映像がおかしくなったらテンキーの0キーを押して元へ戻せば大丈夫です。

フェードイン/フェードアウトしている部分を範囲選択して、透過性ロゴの設定でFadeInFadeOutを調節してきれいに消えればラッキーです。その場合はロゴがきれいな階調でフェードイン/フェードアウトしています。

編集を開始する前に頭に入れておいてもらいたい注意事項があります。それはAVIUTLでロゴ除去結果が正常にプレビュー表示されるのは、そのフレームが選択範囲内にあるときだけだということです。ロゴの除去作業では選択範囲を駆使することになりますが、プレビューしているフレームが選択範囲外の場合には正しいプレビュー表示とはならないことがあるので、これを知らずに編集したら戸惑ってしまうかもしれません。編集ミスを減らすために、範囲選択をして編集を行なったらすぐにCtrlキー+Aキーを押して選択範囲を全体に広げるようにしましょう。

単純に消えてくれない場合は、フレーム単位で編集して消していきましょう。フェードイン/フェードアウト部分を1フレーム単位で範囲選択し、編集から選択範囲を新しいプロファイルにするを実行します。そしてロゴがきれいに消えるように深度のパラメータを調節して1フレームずつロゴを除去してください。手間はかかりますがこれでロゴを消すことが可能です。あまりにも手間がかかるので、個人的にはそこまでしてロゴを消すことには疑問を感じますが、こだわる方はがんばってロゴを除去してみてください。