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WB7600H

6代目のルータ「WB7000H」が結構よかったので、無線LANをIEEE 802.11bからIEEE 802.11a/b/gに更新する際に同じNECの「WB7600H」を選択。IEEE 802.11aとIEEE 802.11b/gが切り替え使用というのが惜しいところですが、IEEE 802.11bは「WB7000H」をHUB+無線アクセスポイントにすることでIEEE 802.11a/bを同時に使用できたので、自分の場合はあまり気にする必要はありませんでした。

選定までの経緯

仕事で作成したInDesign文書ファイルと使用している画像ファイルが、わずか4ページのものでプリンタ出力用のPDFが21MB、最終出力用データが87MBと巨大なものに。今後もサイズの増大が予想されるため、IEEE 802.11bだとさすがに時間がかかって苦しくなってきたので、無線LANをIEEE 802.11gに更新することを検討しました。うちの場合は3LDKで、一番東のリビングにVDSLモデムがあり、一番西の寝室にあるPCとは無線LAN接続。リビングは録画&仕事用PC、寝室は仕事&開発用PCという感じで使用しているわけです。100MBクラスのファイルをIEEE 802.11bというのは急ぎのときに少々厳しいので、思い切って無線LAN機材を更新することを決意。

1~2ページものの記事はリビングのPC、4ページとか大きな記事は仕事中に力尽きてそのまま寝ても大丈夫なように寝室のPCを使っていたりする……。

ダメ元でIEEE 802.11aをテスト

リビングと寝室では間に壁が3つあるんで、無理だろうと思いつつIEEE 802.11aが使えるのか実験してみました。意外にもIEEE 802.11aが54Mbpsでリンク。実効スループットは16~20Mbpsほどと嬉しい誤算。IEEE 802.11bは近所にIEEE 802.11b/gを使っている人がいるようで(アクセスポイントが7~8個見える)、お互いに干渉していて速度が低下したり転送中にプチっと切断して転送し直しになっていましたが、IEEE 802.11aですべて解決の見込み。なんだかラッキーです。

無線の送信出力を変更できるのがうれしいかもしれません。100%の初期値以外に、12.5%、25%、50%に設定可能。これにより、過密気味の集合住宅の場合はお互いの干渉を避けるよう調整ができることでしょう。出力を必要最低限に抑えて、電波の漏れを最小限にすればよりセキュリティを高められます。

リビング設置もOK

デッドスペースにWB7600H(手前)とWB7000H(奥)を設置。ルータって黒が多いけど、リビングに置くならば壁との調和を考えると白っぽい色のほうがよいですよね。あとできればアンテナは内蔵で不格好に出っ張らないこと。リビングに置くならその点は非常に重要でしょう。この製品は白だしアンテナ内蔵なのでその点も安心。うちの場合はデッドスペースを利用しているとはいえ、黒いルータはそのあたりが非常に気になっていました。この製品で改善されそうです。

リプレースする価値

ルータとしての性能はWB7000Hとあまり変わりません。改善点はあるけど他社製品に比べて突出しているというわけでもないので特徴とはならないという感じ。むしろ、安定性はそのままにIEEE 802.11a/gが使えるようになったというのが嬉しいですね。効果はかなりあります。ファイルのコピーは約1/5ぐらいの時間で済みますし、IEEE 802.11bのように混雑した周波数帯ではないから干渉を受けて切れたりしないというのは大きいです。IEEE 802.11a単体でチャレンジだと電波到達距離の短さでリスクが高すぎますが、IEEE 802.11gへの更新をするついでならばIEEE 802.11aを試して損はないでしょう。チャンネルは初期値が34チャンネル。IEEE 802.11aでは34,38,42,46チャンネルを選べますが、初期値以外を選んだほうがおそらく干渉する可能性が低いんじゃないでしょうか。安定して高速な無線LAN環境を確保したい人は試してみる価値ありかもしれません。

SuperA/G

転送速度が改善されたSuperA/G対応ファームを使うと、さらに高速になりました。うちの場合は圧縮なしのモードで使っていますが、1割ほど高速になったようです。SuperA/Gにすると従来のモードの無線LANとは繋がらなさそうに思えますが、圧縮なしモードならば接続はするようです。うちはその状態で繋がったので。

関連製品

NECの発売している無線LAN関連でこのルータに関わりそうな興味深い製品「PA-WL/54TE」があります。有線LANを無線LANに変換する製品で、2ポートのEthernetを持った無線LANボックス。無線LANのアクセスポイントと繋がる2ポートのEthernetの無線HUBといえばわかりやすいかも? 無線LANの親機がある環境なら、この製品を置くだけで2ポートのHUBが出現するわけで便利。WB7600Hとセットのもあるんで、必要ならばセットで買ったほうが安くてよいでしょう。